納本は発行者でないと出来ないのです。一通のメールが来た。
日本に「珈琲サイフォン」という器具を普及させた河野 彬 氏の生涯を綴った小冊子
「珈琲サイフォンの父」発行者は私だが、書いて頂いたのはプロの歴史家の郡司美枝さん。その方からだ!!
郡司さんは北海道在住だが、以前書いた自著で彬さんをとりあげた事があり、何とか連絡をとり、しつこくお願いをして、やっと執筆して頂ける運びとなった。やるとなれば調べ物のプロはインターネットのみならず、実際に国会図書館や外交史料館等に再々足を運んで資料をあつめて頂いた。
あるとも限らない資料、有ると仮説をたてて掘り出す資料。珈琲を飲まない郡司さんが私にとっては珈琲の神様の化身とも感じる彬さんの生涯を調べるのは不思議な事だ。見開き24Pの小冊子にかかった膨大な時間と費用。
頭が上がらない。しかしながら珈琲業界を代表している気分で彬さんの資料を纏める事は私の使命と感じ、掘り下げて欲しい項目、掘り下げないで欲しい項目を選択したり私も歴史家さんの仕事の一端を担って仕事をした気分で自営業との2足の草鞋で忙しいながらも充実した時間を過ごさせて頂いた。
さて本題の納本である。うっすらとした知識の中に国会図書館には日本の全ての本を納めるのがルールであると何かの映像で見た事があった。国会図書館のHPで内容を確認https://www.ndl.go.jp/jp/collect/deposit/deposit.html
なるほど、とても大切な事で意義を感じる。まさか自分が納本するとは夢にも思わなかったが、これで将来の彬さんのファンや研究者にバトンを渡せる。
数日前無事に国会図書館に発送。
誰に頼まれた訳でもなく、この人を歴史の中に埋もれさせてはいけないと勝手に考え無我夢中で小冊子発刊までたどり着きましたが、この先はもう少し別の方に興味をもって頂き、バトンタッチしたいな〜と考えていたので、納本という形で未来に引き継げた事で一つ肩の荷が降りた。
納本を済ませ数日たった。郵便物が届く。差出人は郡司さん。待ってました。
中には『日本歴史』2025年11月号(第930号)
吉川弘文館https://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b10144539.html
目次には【歴史手帖】河野彬小伝―稚気ある博学多才―…郡司美枝 とある。
SCAJ2025で発表した小冊子「珈琲サイフォンの父」の元ネタというか、この記事の為に集めた資料を使ってこの小冊子が出来ている。なるほど・・・。
こちらは文章主体で資料の写真等は無いが、きちんとした全国の書店に並ぶ本なので、これもこれでまた素晴らしい!! 100周年の記念の年に赴きの違う2冊の 河野 彬 本が出た事になる。誰も褒めてくれないから自分を自分で褒めようと思う。よくやった!!
このブログを見た皆様も本屋に急げ。またお金を使いたくない方は最寄りの図書館にリクエストして頂きましたら幸いです。小冊子の「珈琲サイフォンの父」は当店にご予約下さい。お陰様でSCAJ2025では第1刷が完売しましたので、さっそく第2刷を発注し、先日届きました。またこの本(小冊子)は全国の書店には並びませんので、お店をやっている方で商品として置いてみたいという方がおりましたら当店までご連絡下さい。宜しくお願い致します。
